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映画と現実は違う!『事故物件ゾク 恐い間取り』と実際の事故物件のギャップとは?

映画と現実は違う!『事故物件ゾク 恐い間取り』と実際の事故物件のギャップとは?
ホラー映画『事故物件ゾク 恐い間取り』をご覧になって、「事故物件って本当にあんなに怖いの?」「実際に住んだら心霊現象が起こるの?」と不安に感じた方もいるかもしれませんね。
しかし、映画はあくまでエンターテインメント。実際の事故物件が意味するものと、映画で描かれるような心霊現象との間には、大きなギャップがあります。ここでは、映画と現実の事故物件のリアルな違いについて解説し、あなたの漠然とした恐怖を取り除きます。

【映画と現実の最大の違いは「心霊現象」】

映画『事故物件ゾク 恐い間取り』では、主人公がおびただしい数の心霊現象に見舞われ、その恐怖をリアルに描いています。しかし、これが現実の事故物件と大きく異なる点です。

実際の事故物件で、映画のような心霊現象が起こることは極めて稀です。ほとんどの事故物件は、物理的、あるいは心理的な理由でそのように呼ばれるのであって、超常現象とは直接関係ありません。

映画は、人間の「怖いもの見たさ」や「未知への恐怖」を刺激するために、意図的に心霊現象を強調しています。この点を理解しておけば、映画と現実を混同することなく、冷静に事故物件について向き合えるでしょう。

【現実の「事故物件」が意味するもの】

では、現実の世界で「事故物件」と呼ばれるのは、どのような物件なのでしょうか?主なものは、宅地建物取引業法で「告知義務」の対象となる「心理的瑕疵」のある物件、そして「物理的瑕疵」のある物件などが挙げられます。

1. 心理的瑕疵(しんりてきかし)
これが、一般的に「事故物件」と聞いて多くの人が想像する状態に最も近いものです。その物件内で、過去に以下のような人の死に関する出来事があった場合を指します。
●自殺
●他殺
不慮の事故死(例:孤独死で遺体が長期間発見されなかったケース、火災による焼死など、社会通念上、嫌悪感や心理的な抵抗を抱くような特異な状況)
ただし、全ての人の死が心理的瑕疵となるわけではありません。例えば、自然死や、日常生活の中で起こり得る不慮の事故(例:階段からの転落死)で、特異な状況ではない場合は、告知義務の対象外となることもあります。重要なのは、**借りる人が「通常の生活を送る上で心理的な抵抗を感じるかどうか」**が判断基準となる点です。

2. 物理的瑕疵(ぶつりてきかし)
これは、建物自体に物理的な欠陥がある場合を指します。
●雨漏り
●シロアリ被害
●建物の傾き、ひび割れ
●給排水管の故障や老朽化
●アスベストの使用 など
これらの問題は、住む上で安全性や快適性に影響を及ぼすため、契約前に告知されるべき重要な情報です。

3. 法的瑕疵(ほうてきかし)
建物や土地が、法令上の制限を受けている場合です。
●再建築不可物件: 現在の建物を解体すると、新たに建物を建てられない土地。
●接道義務を満たしていない: 建築基準法上の道路に土地が接していない。
●土壌汚染: 土地が有害物質で汚染されている。

4. 環境的瑕疵(かんきょうてきかし)
物件そのものではなく、周辺環境に問題がある場合です。
●騒音がひどい(幹線道路沿い、線路沿いなど)
●悪臭がする(工場や畜産施設が近いなど)
●暴力団事務所が近くにある
●ごみ焼却場や嫌悪施設が隣接している など

【映画と現実のギャップを理解する意味】

映画で描かれるような心霊現象は、あくまでフィクションの世界の話です。現実の「事故物件」が意味するのは、多くの場合、上記のような客観的に確認できる事実や、人の死にまつわる心理的な側面です。
低価格で賃貸・購入できる可能性がある事故物件は、デメリットだけでなくメリットも存在します。しかし、映画のような漠然とした恐怖に囚われるのではなく、その物件がどのような「瑕疵」を抱えているのか、具体的に確認することが何よりも重要です。
告知義務の内容をしっかり確認し、納得した上で検討することで、安心して新生活を始めることができるでしょう。